2016年11月3日 更新

10月29日(土)筑波ロードレース選手権第4戦CBR250Rドリームカップ参戦記

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2連勝を決めた第3戦が終了した時点でランキング首位に躍り出た豊島智博。

第3戦が7月16日(土)だったので、3ヶ月以上もポイントリーダーの重圧に耐えておりました。
レースの打ち合わせをしていても、突然「ああああぁぁぁあああああ 緊張してきたぁぁぁぁああああぁぁぁ」と重圧を訴える有様。

ただでさえレース前のライダーというのはナーバスになりがちなのですが、今回の智博は必要以上のプレッシャーを感じておりました。

兄の怜は、いつもプレッシャーを上手くコントロールしているように見えます。
自分を追い込んで追い込んでパフォーマンスを発揮するタイプのライダーです。(たまに追い込みすぎて’野獣モード’に入る時があり、そういうときはだいたい転ぶそうですw)

それに対して智博は「The 末っ子」w
レーシングライダーにしては性格が優しすぎるのが難点で「オレがオレが」というタイプの兄を一歩引いた位置でニコニコして眺めているようなヤツです。

チームマネージャーを務める長兄は「こんなプレッシャーを感じられるのは何人もいないんだからな!重圧を楽しめ!」と叱咤激励しておりましたが、智博の感じているプレッシャーは、傍から見ても大きなものでした。

年間ランキング2位のライダーとのポイント差は6ポイント。
智博が3位以内に入れば、無条件でチャンピオン決定です。

チームとしては智博に戦略は出しておりません。
マシンの準備は完璧だ。
あとは智博が100%の力を発揮すれば、自ずと結果はついてくる。
なるようになる。

そんな状況で迎えた筑波選手権最終戦のレポートをお届けします。

智博は予選があまりうまくありません。

位置取りが巧くなく、速いマシンのスリップを使って車速を稼ぐ方法が使えないことが多く、どうしても単独でのタイムアタックになってしまいます。(*筑波の場合、2ヘア立ち上がりからバックストレート、最終コーナーからホームストレートまでバッチリ速いマシンのスリップストリームに付くと、1秒ぐらいタイム短縮できることもあります)

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photo by gally728

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photo by dam_no_hito

今回もトップグループのライダー集団はコースのちょうど反対側…
単独でのアタックが続き、そのまま予選終了。

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photo by gally728

4位で予選通過です。

ただ、これは大きな問題ではありません。
CBRカップはマシンもタイヤもワンメイクのため、マシンの差が非常に少なく、決勝も大差がつくことはありません。
事実前戦は予選4位からホールショットを決め、壮絶なバトルの末優勝を果たしました。
しかも予選4位のスタート位置は、2列目のアウト側。
スタートからのポジションアップを狙うには絶好の位置です。
結果オーライですが、絶妙な順位での予選通過となりました。

そして迎えた決勝。
クラッチミートのタイミングは上々でしたが、1コーナーまでに前走車をパスすることは叶わず。

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photo by win

オープニングラップは3~4位の位置で周回を重ねます。

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photo by gally728

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photo by gally728

1位と2位のライダーが少し引き離しますが、2台のドッグファイトの隙に乗じて距離を詰めます。

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最終コーナー立ち上がりからスリップに入り1コーナーで何度か仕掛けますが、刺すことはできず3位のままラストラップを迎えます。

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photo by dam_no_hito

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photo by Kazuhiro Koyano


ラストラップもインフィールドから最終コーナーまで激しいバトルが続きますが、順位は変わらず。

そのまま3位を死守し、ゴール!!

この瞬間、2016年筑波ロードレース選手権CBR250Rドリームカップの年間チャンピオンが豊島智博に決定しました。

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photo by gally728

今回の智博のレース運びは実に巧かった。

あと一段階ブレーキを遅らせれば
あと一段階早くアクセルを開ければ

前走車をパスできたかもしれません。
しかし智博はそれをしなかった。
レーシングライダーにとってこれはとても辛い選択です。

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photo by gally728

彼は本レースで自分に何が求められているかをはっきり理解し、それを精密に、そして正確に実行しました。

そして悲願のチャンピオン奪取。

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photo by dam_no_hito

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photo by win

数時間前に兄の怜もJP250クラスのチャンピオンを決めていたので、長い筑波選手権の歴史の中で史上初の兄弟チャンピオンが誕生しました。


レースのスタート前に智博とこんな会話をしました。

私「智博?a piece of cakeって言葉知ってるかい?」

智「ピースオブケーキ?ひとつのケーキ?ケーキのカケラ?」

私「a piece of cakeってのは…困難な出来事に立ち向かう時に使う言葉なんだ。楽勝だぜ!とか朝飯前だぜ!って感じかな?プレッシャーに押しつぶされそうになったら、頭の中にケーキを思い浮かべて、楽勝だぜ!って叫べ!」

智「楽勝だぜ!はい!ちょっと楽になりました!」

名作「宇宙兄弟」で知った言葉ですが、こんなときに役に立ちました。


それでは智博本人によるレースレポートをお送りします。

前日練習は走行中雨が降ってしまい満足ができないままレースをむかえました。

予選
予選はほぼ単独でのタイムアタックでした。なかなかタイムが上がらないまま予選は終了。
結果は4位でした。

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photo by gally728

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photo by Kazuhiro Koyano

決勝
1コーナーを4番手で進入しました。1周目の最終コーナーで転倒者がいて1位のライダーと離れてしまいました。
レースの中盤で1位のライダーと追いつき3台でのバトル。

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photo by gally728

チャンピオンがかかっていた大事なレースだったので、無理はしないで走りました。
最終ラップ最終コーナーで抜こうとしたのですが抜ききれず3位でゴール。

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photo by dam_no_hito


チャンピオンは嬉しかったのですが、最後優勝して監督に優勝tシャツをプレゼントできなかったのがとても残念でした。
鈴鹿があと2戦あるので監督に最高のプレゼントをできるように頑張ります。

家族や応援してくれた皆様、サポートしてくださった皆様、スポンサーの皆様本当にありがとうございました。

筑波は自分にとって特別なサーキット。
関東地方のライダーには「聖地」であり「憧れ」なのです。
motoGPやF1などの世界戦を開催するもてぎや鈴鹿に比べれば、コースや施設もショボいかもしれません。
でも、筑波は特別なのです。

初めて筑波サーキットを訪れたのは20数年前かな?
それから観戦、練習、お仕事、レース参戦などで何十回、何百回と来ているいわば「ホームコース」

その筑波で2クラスチャンピオン取れたんだぜ!
これ以上のプレゼントは無いよ。

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次回のチームナップスのレース参戦は、11月5日(土)三重県は鈴鹿サーキットで開催される「鈴鹿サンデーロードレース第6戦」です。

怜はJP250クラス、智博はCBR250Rドリームカップに参戦します。
怜は今シーズンのラストレース。
あのピンクのツナギを着る最後のレースとなります。
皆様の応援、心よりお待ちしております。

テクニカルスポンサー

ダンロップモーターサイクル様(タイヤ)
グリップ商事様(タイヤ)
72Jam(ジャムテックジャパン)様(外装・ヘルメットペイント)
ワコーケミカル様(油脂類)
EKチェーン様(ドライブチェーン)
XAM JAPAN様(スプロケット)
カラーズインターナショナル様(ステップキット)
MRF&RH松島様(YZF-R25用ブレーキレバー)
Projectμ様(ブレーキパッド)
J-TRIP様(レーシングスタンド)
NTR-TNK様(タイヤウォーマー)
MECHANIX WEAR(整備用手袋)
クラフトアルマジロ様(マフラー)
SHOEIヘルメット様
デグナー様(レザースーツ)
FIVE GROVES(ライディンググローブ)
FORMA PERFORMANCE BOOTS(レーシングブーツ)
BATTERY ENERGY DRINK(公式エナジードリンク)
ACF様(車両メンテナンス他)
N-PLAN様(車輌コーディネート・ライディングアドバイザー)
802SPEED様(怜・智博パーソナルスポンサー)
インテリアトシマ様(怜・智博パーソナルスポンサー)

Mr.itwoo(ヘルメット・レザースーツ・車両外装デザイン)
Mr.Yo_Hirasawa(イラスト作成)

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