2016年6月29日 更新

オドメーター891kmのNSR50を検証してみた。その1

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先日のエントリーでお伝えした、オドメーターわずか891kmの87年モデルのNSR50…

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当時のパーツリストで追ってみると、車体番号、エンジンナンバー共に87年モデルの「H型」のローザンヌブルーの個体で間違いない・・・

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販売後29年も経過した車両の走行距離が891kmなんてことがあり得るのか?

今回は本車両を各方面から検証してみました。

まずはブレーキパッド。
外してみると明らかにホンダの純正部品です。
しかもほとんど減りの無い状態・・・

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エンジンの腰上を分解してみましょう。

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さすがにエンジンの外観は29年分のホコリ、汚れが・・・

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シリンダーヘッドを外してみると・・・
とてもいい状態のピストンが登場!

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シリンダーの内壁もキレイな状態です。

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特筆すべきはこのシリンダーヘッドの燃焼室!
ほとんど焼けがなく、排気ポート付近にオイル汚れがあるのみです。
しかも指でなぞると落ちる程度の最近の汚れ。
やはりこのエンジン、ほとんど使われてないようです。

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ピストンやリングもほとんど新品状態です。(縦傷に見えるのは光の関係です)

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今回の検証作業にあたって参考にしたのは、昭和62年に発行されたこちらの書籍(もちろん絶版です)

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そこに当時の標準装着タイヤの写真が掲載されていました。

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まんまだ・・・
しかもほとんど摩耗しておりません。

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タイヤの生産年、週ももちろんチェック!

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「377」と記載されております。

現在では「2416」*2016年の24週生産 などという4桁の記載なのですが、1999年以前に生産されたダンロップのタイヤは、生産週、生産年の下一桁の3桁の記載のようです。

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1977年以前にはこのタイヤは生産されていないので、この表記から読み取れる情報は、1987年の37週生産か、1997年の37週生産のタイヤが現在まで装着されているということです。

NSR50が発売されたのが1987年6月15日(赤/白と青/白の二色)
当時の記憶を手繰り寄せると、今回ご紹介する「ローザンヌブルー」は、少し遅れてその数ヵ月後に発売されたように記憶しております。

1987年の37週というと、1987年9月7日から13日の生産。
ピタリ計算が合います。

以上の検証結果から、この個体のオドメーターが指し示す「891km」という積算走行距離は、きわめて信憑性が高いということがおわかりいただけるかと思います。

歴史的な価値が高いNSR50の初期生産車両の極少走行車・・・
これに手を入れてしまっていいものなのか…
しばらく考えてみます。

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※記事内の価格表記は、執筆当時の価格となります事をご了承ください

この記事のキュレーター

伊勢原店 伊勢原店