2016年8月11日 更新

6月4日(土)5日(日)FIMアジアロードレース選手権第3戦AP250クラス参戦記

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motoGPを頂点とするモーターサイクル競技を管轄するのがFIM(国際モーターサイクリズム連盟)
そのFIMがアジア地区での二輪競技の発展を願って設立されたシリーズ戦が「アジアロードレース選手権」です。

近年アジア地区のレーシングライダーのポテンシャルが急上昇しており、アジアRRを勝ち抜いた選手が世界戦に出場するといった例も珍しくありません。

通常は年間エントリーのみ認められているのですが、母国のレースのみ過去に優秀な成績をあげたライダーのみ特別に参戦することができます。
これがいわゆる「ワイルドカード」での参戦です。

怜も昨年のCBRカップ鈴鹿戦での活躍が認められ、今回ワイルドカードを手に入れ、参戦が決まりました。

AP(アジアプロダクション)250クラスとは、単気筒は300ccまで、2気筒は250ccまでの市販車を改造した車両が出場できるクラスで、その改造範囲は非常に厳しく決められております。

現在のところ、ヤマハのYZF-R25、カワサキNinja250、ホンダCBR300R(CBR250Rのストロークアップ版)の3機種が主流です。
タイヤはダンロップのα13SPのワンメイク。

国内で行われている「JP250」クラスに近いレギュレーションで行われます。

我々チームナップスは、事前の準備期間の短さや、エンジンのライフ等を考慮して、国内JP250レギュレーションのままの出場を決意しました。

アジアロードレース選手権のレースウィークは木曜日から始まります。

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6月2日(木)に鈴鹿入りした我々は、まず国際レースの洗礼を浴びます…
その日は「受付」と「車検」なのですが、書類関係がすべて英語…

昨年参戦した「国別対抗ロードレース」で知り合った海外ライダー達の力と、スマートフォンの翻訳アプリを頼りになんとか受付と車検を終了…

レース前にかなりのエネルギーを消費してしまいました…w

6月3日(金)

練習走行開始

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怜が最後に鈴鹿サーキットを走ったのは、2015年11月のCBR250Rドリームカップのグランドチャンピオンシップのときです…
もちろんR25での走行は初。

サスセットから車高、ファイナル、燃調からマフラーまですべて手探りでの走行が続きます。

走行ごとに新しいセッティングを試し、現状与えられたパッケージの中で最善の仕様を探し出します。
各地のサーキットを転戦するライダーに求められる「セットアップ能力」が高い次元で要求されます。

しかし本場AP250仕様のマシンはすごい音量です。
国内106dbの音量に合せて作られた我がチームのマシンが無音に感じるほどです。

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それでも先日鈴鹿サーキットで行われたJP250クラスのトップグループぐらいのタイムまでは出たのですが、厳しい練習走行となりました。


6月4日(土)
アジアロードレース選手権は、土曜日に予選とレース1、日曜日にレース2というスケジュール。
予選の結果はレース1/2とも適用になります。

昨日行ったファインチューニングが功を奏したようで、セクターごとのタイムが目に見えて向上しております。

鈴鹿JP250ならポールを狙えるタイムまで削り落としましたが、アジア戦ではそう簡単にはいきません。

予選22位で通過です。



そして午後のレース1

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国内のレースと違って、グリッドでの選手紹介の際はヘルメットを脱ぎます。気分はmotoGPライダー!


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スタート前には以前海外レースでお世話になった藤原克昭選手がグリッドまで激励に来てくれました!

中盤グループでは激しいバトルを繰り広げ、16位で完走。

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photo by yoneloop


レース後の怜の表情がこちら。

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思ったより明るい顔をしているので安心しました。

そして明日のレース2に向けてメンテナンス開始。

日曜日は雨予報だったので、アジア戦のレギュレーションにのっとって「テールランプ」を取り付けないとなりません。(国内だとそんな決まりはありません)

現地のバイク用品店で汎用のテールランプを買って…などと考えていたら、同じピットのRC甲子園様からスイッチごと貸して頂き、難を逃れました。

その他英語の会話で困っている所をフォローしていただいたり、今回のレースではRC甲子園さんにたくさんのサポートをいただきました。


6月5日(日)
昨日のレースで優勝した智博と、筑波でヘルパーを務めた長兄が鈴鹿組に合流。
怜もリラックスした表情です。

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懸念されていた雨は早い段階でやみ、レース2はドライコンディションで行われることになりました。

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スタートは少しフロントがリフトしましたがうまく決まり、集団の中盤で1コーナーに飛び込みます。

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しかし上位チームは昨日のレース1より速さを増しています。

結果は20位完走

レース1終了後とは打って変わって苦い表情です。

リザルトはいまいちでしたが、これが現状チームとライダーの持っている力をすべて出し切った結果です。

チームナップスアジア進出第1戦は、悔しいレースとなりました。

今回の苦しいレースは、今後怜が国内のレースを卒業し、アジア、そして世界を舞台にして走ることになったとき、きっといい経験として思い出されるでしょう。

ライダー、チームクルーともに国内のレースでは味わう事の出来ない貴重な体験をさせていただいた4日間でした。


それではライダーによるレースレポートをお送りします。
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アジア選手権のAP250クラスにワイルドカード参戦させていただきました。
自分はJP250仕様での参戦でしたが、レース結果とは別に目標や目的がありました。

Asia Road Racing Championship 2016
予選   22位  
決勝1  16位   
決勝2 20位

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金曜日に初めてR25で鈴鹿を走りました。

色んな方にアドバイスをもらいながら前日3本の練習走行でマシンのセッティングやライディングを詰めることができました。

走行ごとにマシンのフィーリングが良くなり、タイムアップしていけたのでセッティングの方向性は間違っていなかったと思います。

予選では目標としていたタイム( 現在のJP250のコースレコード )を2秒近く上回ることができました。

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決勝はアジアのライダーにもまれながら、転倒もなく2レースとも無事にゴールできました。

アジアのライダーはとてもアグレッシブで、たくさんの刺激を受けました。

そして、やはり現地の雰囲気は格別でした。
割と英語を話す機会も多く、語学の勉強にもなりました。

アジア選手権に参加してたくさんのことを得ることができました。
そして短期間でマシンを作り上げることもできました。

本当に良い経験になったと思います。

この経験は国内のレースにも活きていくと思います。

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家族、チームの皆様、お手伝いに来て下さったNプランの中釜さん、スポンサーの皆様、現地でアドバイスを下さった皆様、写真を撮りにきて下さった皆様ありがとうございました。

お疲れ様でした。
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次回のレースは6月25日(土)スポーツランドSUGOで開催される全日本ロードレース併催JP250に豊島玲が参戦いたします。(智博はお休み)
皆様の応援を心よりお待ちしております。

Special thanks photo by win

テクニカルスポンサー
ダンロップモーターサイクル様(タイヤ)
グリップ商事様(タイヤ)
72Jam(ジャムテックジャパン)様(外装・ヘルメットペイント)
ワコーケミカル様(油脂類)
EKチェーン様(ドライブチェーン)
XAM JAPAN様(スプロケット)
カラーズインターナショナル様(ステップキット)
Projectμ様(ブレーキパッド)
J-TRIP様(レーシングスタンド)
NTR-TNK様(タイヤウォーマー)
MECHANIX WEAR(整備用手袋)
クラフトアルマジロ様(マフラー)
SHOEIヘルメット様
デグナー様(レザースーツ)
FIVE GROVES(ライディンググローブ)
FORMA PERFORMANCE BOOTS(レーシングブーツ)
ACF様(車両メンテナンス他)
N-PLAN様(車輌コーディネート・ライディングアドバイザー)
802SPEED様(怜・智博パーソナルスポンサー)
インテリアトシマ様(怜・智博パーソナルスポンサー)
Mr.itwoo(ヘルメット・レザースーツ・車両外装デザイン)
Mr.Yo_Hirasawa(イラスト作成)

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※記事内の価格表記は、執筆当時の価格となります事をご了承ください

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